東寺ってどんなところ?歴史や見どころ・アクセスについて徹底解説

千年以上の歴史を誇る京都の東寺は、平安時代の息吹を今に伝える生きた文化遺産です。
空海(弘法大師)ゆかりの寺院として知られ、五重塔が夜空に浮かび上がる姿は京都の象徴的風景となっています。
世界遺産に登録された東寺には、壮麗な建築と秘められた仏教美術の宝庫が訪れる人々を神秘の世界へと誘います。
この記事では、そんな東寺について歴史や見どころ・アクセスを見ていきましょう。
東寺ってどんなところ?

東寺(とうじ)は、正式名称を「教王護国寺」といい、平安京の守護を目的として弘仁14年(823年)に空海(弘法大師)が開創した真言宗の総本山です。
京都市南区に位置し、平安京の羅城門のすぐ東にあったことから「東寺」と呼ばれるようになりました。
敷地内には国宝の五重塔(高さ54.8m)が立ち、日本最高峰の木造建築として知られています。
他にも金堂、講堂、食堂など数々の重要文化財が立ち並び、特に講堂内には21体の仏像(立体曼荼羅)が安置され、真言密教の宇宙観を表現しています。
毎月21日に開催される「弘法市(骨董市)」は多くの人で賑わい、春には境内の桜と五重塔のコントラストが美しく、秋には紅葉が境内を彩ります。
1994年には「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録され、今日も多くの参拝者や観光客が訪れる京都を代表する寺院です。
東寺の歴史
まずは東寺の歴史について見てみましょう。
歴史を知ってから観光することで、より観光を楽しむことができます。
平安京と東寺の創建
平安京遷都の際、桓武天皇によって都の東西に「東寺」と「西寺」が官寺として建立されました。
当初は国家の守護を目的とした官寺でしたが、弘仁14年(823年)、嵯峨天皇によって真言密教の創始者である空海(弘法大師)に下賜されました。
空海は東寺を真言宗の拠点として整備し、日本初の密教道場として確立。
ここから真言密教の教えが全国へと広まっていきました。
東寺は「教王護国寺」という正式名称が示す通り、仏法によって国を守護するという重要な役割を担っていました。
中世から近世の東寺
平安時代後期から鎌倉時代にかけて、東寺は何度も火災に見舞われましたが、その都度再建されてきました。
特に建長7年(1255年)の大火後の再建は重要で、現在見られる五重塔や金堂などの建築物の多くはこの時期に再建されたものです。
室町時代には足利義満の庇護を受け、さらに発展。
戦国時代の混乱期を経て、豊臣秀吉による京都改造の際には東寺領が大幅に削減されましたが、徳川幕府の時代には再び保護され、江戸時代を通じて真言宗の重要寺院としての地位を保ち続けました。
近代から現代の東寺
明治維新後の神仏分離令によって東寺も大きな打撃を受けましたが、国家的に重要な寺院として保護されました。
大正時代から昭和初期にかけて、建造物の修復や文化財の保存が進められ、1994年には「古都京都の文化財」の一部として世界文化遺産に登録されました。
現在も真言宗総本山として宗教的な役割を果たすとともに、国宝・重要文化財を多数所蔵する文化遺産として、年間を通じて多くの参拝者や観光客が訪れています。
また毎月21日に開催される「弘法市」は京都の風物詩として親しまれ、地域文化の発信地としても重要な役割を担っています。
東寺の見どころ
東寺には千年以上の歴史が刻まれた数々の文化財が残されています。
平安時代から現代まで人々を魅了し続けるこの寺院には、訪れる人々を圧倒する建築物や仏像が数多く存在します。
ここでは特に見逃せない3つの見どころをご紹介します。
- 五重塔
- 講堂と立体曼荼羅
- 宝物館(五重塔エリア内)
五重塔

高さ54.8mを誇る東寺の五重塔は、現存する日本最高の木造建築物として知られています。
現在の塔は徳川家光の命により1644年に再建されたもので、国宝に指定されています。
昼は青空に映える姿が美しく、夜はライトアップされた姿が幻想的な雰囲気を醸し出します。
五重塔の内部は一般公開されていませんが、外観からも見事な均整の取れた建築美を堪能することができます。
特に桜の季節や紅葉の時期には、自然と建築物が織りなす絶景を楽しめることから、多くの写真愛好家にも人気のスポットとなっています。
講堂と立体曼荼羅

東寺講堂内には、空海が唐から持ち帰った密教の教えを形にした21体の仏像群「立体曼荼羅」が安置されています。
中央には大日如来を配し、周囲に諸仏が取り巻く構成は、真言密教の宇宙観を立体的に表現したもの。
平安時代の密教美術の最高傑作とされ、全体が国宝に指定されています。
普段は外からしか見ることができませんが、特別公開期間中は内部に入って間近で拝観することができます。
仏像たちの精緻な表情や姿勢からは、当時の高度な彫刻技術と空海の深遠な思想を感じ取ることができるでしょう。
宝物館(五重塔エリア内)
東寺宝物館には、1200年の歴史の中で大切に守られてきた寺宝約300点が収蔵されています。
国宝・重要文化財に指定された貴重な仏像、曼荼羅図、経典、古文書、絵画など、真言密教の歴史と美術の粋を集めた展示は見応え十分です。
特に伝運慶作の「兜跋毘沙門天立像」や、空海が唐から持ち帰ったとされる「五鈷杵」などは必見の価値があります。
展示内容は季節ごとに入れ替わるため、何度訪れても新たな発見があるのも魅力です。
東寺の歴史と文化財を深く理解するためには、ぜひ足を運んでいただきたい場所です。
東寺のおすすめ観光シーズンは?
東寺は四季折々の美しさを楽しめる寺院ですが、特に春と秋がおすすめの観光シーズンです。
3月下旬から4月上旬にかけての桜の季節には、境内の桜が満開となり、五重塔との組み合わせが絶景を生み出します。
特に夜間の「夜桜ライトアップ」では、幻想的な雰囲気の中で桜と五重塔を楽しむことができます。
秋の紅葉シーズン(11月中旬〜下旬)も見逃せません。
境内の紅葉と伽藍の対比が美しく、特に夕暮れ時の光に照らされた紅葉と五重塔のコントラストは圧巻です。
また、毎月21日に開催される「弘法市(骨董市)」も多くの人で賑わいます。
特に春秋の弘法市は天候も良く、境内の景観と合わせて楽しめるため、東寺の魅力を一度に体験できる絶好の機会となります。
東寺のアクセス
京都の南部に位置する東寺は、交通の便が良く、京都観光の拠点となる京都駅からも比較的アクセスしやすい場所にあります。
市バスや地下鉄、タクシーなど様々な交通手段を利用して訪れることができるため、観光客にとって便利な立地といえるでしょう。
ここでは、主要観光スポットである京都駅と金閣寺からの具体的なアクセス方法をご紹介します。
京都駅からのアクセス
京都駅から東寺へは、複数の交通手段でアクセスできます。
最も手軽なのは市バスを利用する方法で、京都駅八条口から西へ徒歩3分の「バス乗り場D2」から「208系統」に乗車し、「東寺」バス停で下車すると徒歩すぐです(所要時間約10分)。
また、タクシーを利用する場合は、京都駅から約5分で到着します。
徒歩でも京都駅から約15分(約1km)と比較的近いので、天気の良い日には散策しながら向かうこともおすすめです。
京都駅の八条西口を出て、油小路通を北上し、九条通を西へ進むとたどり着きます。
金閣寺からのアクセス
金閣寺から東寺へのアクセスは、市バスを乗り継ぐ必要があります。
金閣寺前バス停から「205系統」に乗車し、「四条烏丸」または「四条河原町」で下車。
そこから「206系統」または「208系統」に乗り換えて「東寺」バス停で下車します(所要時間約50分)。
より便利なのは地下鉄を利用する方法で、金閣寺から市バス「12系統」または「204系統」で「北大路バスターミナル」へ行き、地下鉄烏丸線に乗車。
「京都駅」で下車し、そこから市バスまたは徒歩で東寺へ向かうと約40分で到着します。
観光シーズンには交通渋滞が予想されるため、地下鉄を組み合わせた方が時間を節約できるでしょう。
東寺の拝観料・参観時間
以下は東寺の基本情報をまとめた表です。
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 京都市南区九条町1(東寺) |
参拝時間 | 境内自由参拝(24時間開放) |
拝観時間 | 金堂・講堂など:8:30~17:00(季節により変動) |
拝観料 | 境内は無料 金堂・講堂など:大人500円、中高生400円、小学生200円 ※特別公開期間は別料金 |
宝物館 | 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで) 拝観料:大人800円、中高生700円、小学生300円 |
五重塔内部 | 非公開(特別公開時のみ) |
弘法市 | 毎月21日 早朝から夕方まで |
駐車場 | あり(有料) |
所要時間目安 | 境内のみ:約30分 金堂・講堂・宝物館含む:約1時間30分 |
東寺のおすすめ周辺スポット
東寺を訪れる際には、周辺にも歴史と文化を感じられる魅力的な寺院仏閣が点在しています。
東寺の参拝と合わせて訪れることで、京都の深い仏教文化と歴史をより一層体感することができます。
ここでは、東寺からアクセスしやすい3つの寺院仏閣をご紹介します。
東寺前 蓮花寺(れんげじ)
東寺の南門から徒歩3分ほどの場所にある小さなお寺ですが、知る人ぞ知る桜の名所です。
「御影堂」に安置されている弘法大師像は、空海が唐で修行した際に自ら彫ったとされる貴重なもので、月に一度だけ公開される秘仏としても有名です。
また境内には樹齢約400年の枝垂れ桜「京都九重桜」があり、春には見事な花を咲かせます。
東寺の喧騒から少し離れた静かな空間で、ゆっくりと歴史を感じることができるスポットです。
弘法大師ゆかりの寺として、東寺参拝とセットで訪れる人も多く、東寺とは異なる親密な雰囲気を楽しめます。
羅城門跡・方広寺
東寺から徒歩約20分の場所には、かつての平安京の正門であった羅城門の跡と、豊臣秀吉が建立した方広寺があります。
羅城門は平安時代の都の南の玄関口として栄えましたが、現在は石碑のみが残っています。
隣接する方広寺は秀吉の死後、徳川家康との関係が悪化する発端となった「国家安康・君臣豊楽」の鐘銘事件で知られる寺院です。
大仏殿跡には巨大な石垣と礎石が残り、当時の壮大さを偲ぶことができます。
特に大仏殿の柱を支えていた「七五三の石」は圧巻で、豊臣時代の技術力の高さを感じられます。
東寺との関係性を考えながら訪れると、京都の歴史の深さを実感できるでしょう。
西本願寺

東寺から北西に徒歩約25分、または市バスで数分の場所にある西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山です。
1591年に創建され、「古都京都の文化財」として東寺と同じく世界文化遺産に登録されています。
特に「飛雲閣」や「書院」は桃山文化を代表する建築として国宝に指定されており、豪華な障壁画や彫刻も見どころです。
また、境内には樹齢約400年の大銀杏があり、秋の黄葉は圧巻の美しさです。
東寺が真言密教の拠点であるのに対し、西本願寺は庶民の仏教として広まった浄土真宗の中心寺院という対比も興味深く、両寺を訪れることで京都の多様な仏教文化を比較して学ぶことができます。

金閣寺周辺でのお食事は錦鶴へ

お食事処錦鶴は、京都金閣寺から徒歩3分のところにあり、四季折々の京野菜や湯葉、湯豆腐といった京都の特産品を使用した料理を提供しております。
特に、直径30cmの大きなお椀に盛り付けられた「金閣弁当」は当店の名物で、これまで多くの方に愛されてきました。
錦鶴は、修学旅行でご利用いただける弁当から、お祝いや法要などの特別な機会にも対応可能な豪華な御膳まで、幅広いメニューを取り揃えています。
京都の食文化を体験したい方、大切な人とのお食事の場として、また日常的な和食を楽しみたい方は、ぜひ錦鶴をご利用ください。
質の高い料理と心のこもったサービスで、お客様の食事時間と京都旅行の思い出を豊かにするお手伝いをさせていただ蹴ますと幸いです。
東寺についてよくある質問
東寺の五重塔は中に入ることができますか?
東寺の五重塔内部は通常非公開となっています。
国宝に指定されている貴重な建造物であるため、保存の観点から一般公開は限られています。
ただし、年に数回、特別公開期間が設けられることがあり、その際には内部を拝観することができます。
特別公開の日程は東寺の公式ウェブサイトや観光案内所で確認できますので、拝観を希望される方は事前にチェックされることをおすすめします。
東寺の弘法市(骨董市)はいつ開催されていますか?
東寺の弘法市は毎月21日に開催されています。
これは弘法大師(空海)の月命日にあたる日で、境内と周辺道路に約1,000店もの露店が並び、骨董品や古着、工芸品、食べ物など様々な商品が販売されます。
早朝から夕方まで開催され、特に午前中は多くの人で賑わいます。
地元の人々だけでなく、観光客にも人気のイベントで、京都の風物詩となっています。
21日が祝日と重なると特に混雑しますので、ご注意ください。
東寺の桜や紅葉の見頃はいつですか?
東寺の桜の見頃は例年3月下旬から4月上旬にかけてです。
特に五重塔と桜のコントラストは絶景で、春の風物詩となっています。
夜間にはライトアップも行われ、幻想的な雰囲気を楽しめます。
一方、紅葉の見頃は11月中旬から下旬にかけてで、金堂や講堂周辺のカエデやイチョウが鮮やかに色づきます。
どちらの季節も東寺の歴史的建造物と自然の美しさが織りなす景観を楽しむことができる人気の時期です。
東寺の宝物館ではどのような展示が見られますか?
東寺宝物館では、空海(弘法大師)ゆかりの品々や、長い歴史の中で守り伝えられてきた貴重な文化財約300点が収蔵されています。
国宝や重要文化財に指定された仏像、曼荼羅図、経典、古文書、絵画など、真言密教の歴史と美術の精髄を集めた多彩な展示が特徴です。
展示内容は春・夏・秋・冬の四季ごとに入れ替わるため、季節によって異なる寺宝を鑑賞することができます。
密教の深遠な世界観に触れる貴重な機会となるでしょう。
まとめ
京都を代表する世界遺産・東寺は、平安時代初期に空海によって開創された真言密教の聖地です。
国宝の五重塔や立体曼荼羅を安置する講堂をはじめ、貴重な文化財の宝庫として千年以上の歴史を今に伝えています。
四季折々の自然美と歴史的建造物の調和、毎月21日の弘法市、充実した宝物館など、見どころは尽きません。
周辺の寺院仏閣とともに巡れば、京都の仏教文化をより深く体感できるでしょう。
東寺は単なる観光地ではなく、日本の歴史と精神文化が息づく生きた文化遺産として、今なお多くの人々の心を魅了し続けています。
京都を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。