西本願寺ってどんなところ?歴史や見どころ・アクセスについて徹底解説

荘厳な朱塗りの門をくぐると、そこには時を超えた静謐な世界が広がっています。
浄土真宗の総本山・西本願寺は、400年以上の歴史を持つ京都を代表する世界遺産です。
華麗な唐様建築と、親鸞聖人の教えが息づく境内には、今も多くの参拝者が訪れています。
混沌とした現代社会で、心の安らぎを求める人々を静かに迎え入れる、京の都に咲く信仰の花です。
この記事では、そんな西本願寺の歴史や見どころ、アクセスなどについて詳しく見ていきましょう。
西本願寺ってどんなところ?

西本願寺は、浄土真宗本願寺派の総本山として京都市下京区に位置する重要な寺院です。
正式名称は「龍谷山 本願寺」といい、東本願寺と区別するために「西本願寺」と呼ばれています。
1602年に徳川家康の寄進により再建された現在の伽藍は、「飛雲閣」や「白書院」などの国宝建造物を含み、1994年には「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。
特に「大書院」は豊臣秀吉の伏見城から移築されたものとされ、桃山文化の粋を集めた豪華な障壁画が見どころです。
また、樹齢400年を超える「大銀杏」の巨木も有名で、秋には見事な黄葉を楽しめます。
親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗の教えを伝える場として、今も多くの門信徒の信仰の中心となっているとともに、歴史的・文化的価値の高い観光スポットとしても親しまれています。
西本願寺の歴史
本願寺は約800年にわたる浄土真宗の歴史と共に歩んできました。
親鸞聖人の教えを守り続けてきたこの寺院は、数々の戦乱や火災を乗り越え、現在も多くの人々の信仰の拠り所となっています。
ここでは、西本願寺の歴史を時代ごとに振り返っていきます。
創建から戦国時代まで
西本願寺の起源は、1272年に親鸞聖人の遺骨を祀るために建立された「大谷廟堂」に始まります。
その後、8代宗主蓮如上人の時代に教線が拡大し、本願寺は勢力を増していきました。
しかし、戦国時代には織田信長との対立(石山合戦)により、当時本拠地としていた石山本願寺(現在の大阪城の地)からの移転を余儀なくされました。
1580年に石山本願寺が落城した後、本願寺は各地を転々とし、豊臣秀吉の調停により1591年に現在の地に寺地を与えられ、「西本願寺」として再建されることになりました。
江戸時代の繁栄
1602年、徳川家康の寄進により現在の壮大な伽藍の再建が始まりました。
本堂(阿弥陀堂)や御影堂などの主要建築物が完成し、西本願寺は江戸幕府の庇護のもと安定期を迎えます。
しかし、1617年には「方広寺の鐘」事件をきっかけに東西本願寺の分立が決定的となり、現在に至る東西両本願寺の体制が確立しました。
江戸時代を通じて西本願寺は全国の末寺を統括する宗教的中心として機能し、多くの文化事業も推進してきました。
特に「大書院」は豊臣秀吉の伏見城から移築されたもので、桃山文化の粋を集めた建築として高く評価されています。
明治以降の西本願寺
明治維新後の神仏分離令により、一時的に困難な状況に置かれましたが、西本願寺は近代化への道を歩み始めます。
1872年には本願寺派として宗制が改革され、教育や社会事業にも力を入れるようになりました。
第二次世界大戦中には多くの伽藍の金属部分が供出されるなどの苦難もありましたが、戦後は復興を遂げ、1994年には「古都京都の文化財」の一部として世界遺産に登録されました。
現在も浄土真宗本願寺派の総本山として全国約1万の末寺と約700万人の門信徒を持ち、伝統と革新のバランスを取りながら現代社会における宗教的・文化的役割を果たし続けています。
西本願寺の見どころ
西本願寺は浄土真宗の総本山として知られるだけでなく、数々の国宝や重要文化財を有する文化的宝庫でもあります。
広大な境内には、歴史と美が息づく建築物や庭園が点在しています。
ここでは、西本願寺を訪れた際に見逃せない三大見どころをご紹介します。
- 国宝・飛雲閣と書院
- 本堂(阿弥陀堂)と御影堂
- 大銀杏と虎の子渡しの庭
国宝・飛雲閣と書院

西本願寺の代表的建築物である飛雲閣は、桃山時代の建築美を今に伝える国宝です。
三層の楼閣は、最上階からは京都市内を一望できることから「飛雲」の名が付けられました。
隣接する国宝の書院は、大書院と白書院からなり、特に大書院は豊臣秀吉の伏見城から移築されたと言われています。
内部には狩野派による豪華絢爛な障壁画が施され、桃山文化の華やかさを体感できます。
襖絵や天井画に描かれた花鳥風月の絵は、四季折々の自然美を表現し、訪れる人々を魅了し続けています。
特に「鳳凰の間」の天井画は必見で、繊細かつ大胆な筆致が芸術的価値の高さを物語っています。
本堂(阿弥陀堂)と御影堂
西本願寺の中心的存在である本堂(阿弥陀堂)と御影堂は、ともに重要文化財に指定されている荘厳な建造物です。
本堂は阿弥陀如来を本尊として祀り、御影堂は宗祖親鸞聖人の御影(肖像画)を安置しています。
両堂は「双堂」と呼ばれ、広大な空間を持つ木造建築としては日本最大級の規模を誇ります。
特に御影堂の内部は豪華な彫刻で装飾され、唐門や廊下を含めた建築群全体が調和した美しさを見せています。
参拝者は畳敷きの広間に座り、荘厳な雰囲気の中で心を静め、親鸞聖人の教えに触れることができます。
両堂の参拝を通じて、浄土真宗の信仰の深さを実感できるでしょう。
大銀杏と虎の子渡しの庭
西本願寺の境内には、樹齢約400年と言われる「大銀杏」が立っています。
高さ約27メートル、幹回り約11メートルの巨木は、特に秋の黄葉の時期には多くの観光客を魅了する絶景スポットとなります。
また、「虎の子渡しの庭」は、本堂と御影堂の間に位置する石庭で、大小の石を配した枯山水は、虎が子どもを背中に乗せて川を渡る姿を表現していると言われています。
この庭園は、親が子を思う慈愛の心を象徴するもので、西本願寺の精神的価値を表現しています。
四季折々の表情を見せる境内の自然は、都会の喧騒を忘れさせる静謐な空間を創り出し、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。
西本願寺のおすすめ観光シーズンは?
西本願寺は年間を通して参拝できますが、特におすすめの観光シーズンは秋と春です。
秋(11月中旬〜12月上旬)には、樹齢約400年の「大銀杏」が見事な黄金色に色づき、境内全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
また、春(3月下旬〜4月上旬)は桜の季節で、境内の桜が美しく咲き誇る様子を楽しめます。
加えて、8月に行われる「お盆会」や1月の「御正忌報恩講」など、年中行事の時期も西本願寺の伝統や文化を深く知る絶好の機会です。
特別公開される文化財もあり、通常では見られない寺院の一面を体験できます。
季節ごとに異なる表情を見せる西本願寺ですが、観光客が比較的少ない平日の早朝に訪れると、静かな環境で寺院本来の厳かな雰囲気を味わえるでしょう。
西本願寺のアクセス
京都の中心部に位置する西本願寺は、公共交通機関を利用して比較的簡単にアクセスできます。
京都市内の主要観光スポットからもアクセスしやすく、京都観光の中に組み込みやすい立地となっています。
最寄りの交通拠点や観光名所からの具体的なアクセス方法をご紹介します。
京都駅からのアクセス
京都駅からは徒歩でも西本願寺へ行くことができます。
JR京都駅中央口を出て西へ約15分(約1.2km)歩くと到着します。
道はほぼ一直線で迷うことはないでしょう。
公共交通機関を利用する場合は、京都市バスが便利です。
京都駅前バスターミナルA2乗り場から市バス205系統に乗車し、「西本願寺前」バス停で下車すると目の前です(所要時間約5分)。
タクシーを利用する場合は、京都駅タクシー乗り場から約5分で到着します。
観光シーズンは道路が混雑することもあるため、時間に余裕を持って行動されることをおすすめします。
また、レンタサイクルを利用するのも京都観光の効率的な移動手段として人気があります。
金閣寺からのアクセス
京都の北西部に位置する金閣寺から西本願寺へは、公共交通機関を乗り継いでアクセスするのが便利です。
金閣寺前バス停から市バス205系統に乗車し、「西本願寺前」で下車します(所要時間約30分)。
または市バス101系統に乗り、「四条烏丸」で下車した後、徒歩で約10分です。
市営地下鉄を利用する場合は、北大路駅まで行き、地下鉄烏丸線に乗車。
「五条駅」で下車し、徒歩約10分で西本願寺に到着します(所要時間約40分)。
タクシーを利用する場合は、金閣寺から約20分かかりますが、観光の時間が限られている方には効率的です。
京都の観光マップを持参すると、バスや地下鉄の乗り継ぎがスムーズになりますので、京都駅の観光案内所で入手されることをおすすめします。
西本願寺の拝観料・参観時間
以下は西本願寺の基本情報をまとめた表です。
項目 | 詳細 |
---|---|
参観時間 | 午前5:30~午後5:00(季節により変動あり) |
拝観料 | 本堂・御影堂:無料 書院特別公開:大人500円、中高生400円、小学生300円 飛雲閣特別公開:大人500円、中高生400円、小学生300円 書院・飛雲閣共通券:大人800円、中高生600円、小学生500円 |
特別公開期間 | 春季(3月下旬~5月上旬)、秋季(10月下旬~12月上旬) ※特別公開の日程は年により異なります |
休館 | 本堂・御影堂:年中無休 書院・飛雲閣:特別公開期間以外は非公開 |
団体割引 | 20名以上の団体は1割引 |
お問い合わせ | TEL: 075-371-5181 |
公式サイト | https://www.hongwanji.or.jp |
西本願寺のおすすめ周辺スポット
西本願寺の周辺には、京都の深い歴史と仏教文化を感じられる寺院や歴史的建造物が点在しています。
西本願寺参拝の後に足を延ばせば、さらに京都の宗教的側面や伝統を深く体験することができるでしょう。
ここでは、西本願寺から比較的近い場所にある寺院仏閣を中心にご紹介します。
東本願寺(真宗大谷派本山)

西本願寺から歩いて約15分の場所に位置する東本願寺は、浄土真宗大谷派の総本山です。
1602年に建立され、西本願寺の「お西さん」に対して「お東さん」と親しみを込めて呼ばれています。
御影堂は国内最大級の木造建築物として知られ、圧倒的な存在感を放っています。
広大な「御影堂門」は、重厚な二重門として有名で、京都市内でも最大級の木造門として迫力があります。
参拝は無料で、西本願寺と建築様式を比較しながら訪れると、両本願寺の特徴やそれぞれの魅力をより深く理解することができるでしょう。
特に毎年8月に行われる「六万灯会」は幻想的な雰囲気で多くの人々を魅了します。
東寺(教王護国寺)

西本願寺から南へ徒歩約20分の場所にある東寺は、平安京の守護寺院として弘法大師空海が開いた真言宗の寺院です。
1994年に世界遺産に登録され、高さ55メートルの五重塔は京都のシンボルの一つとなっています。
この五重塔は日本最古の五重塔で、特に夜間のライトアップは幻想的な美しさです。
境内には立体曼荼羅を表現した21体の仏像を安置する講堂や、国宝の金堂があり、弘法大師ゆかりの文化財を多く所蔵しています。
毎月21日に開催される「弘法市(こうぼういち)」は骨董品や古着、食べ物など約1,000店が並ぶ賑やかな市として有名で、地元の人々にも親しまれています。

本願寺(阿弥陀寺)
西本願寺から徒歩約10分の場所にある本願寺(阿弥陀寺)は、浄土宗西山禅林寺派の寺院です。
通称「渉成園(しょうせいえん)」として知られる庭園が特に有名で、四季折々の自然美を楽しめる回遊式庭園となっています。
江戸時代初期に造られたこの庭園は、池泉回遊式の名園で「蓬莱島」や「出島」など見どころが多く、特に紅葉の時期は美しい景観を楽しめます。
西本願寺と同じく親鸞聖人ともゆかりがあるとされていますが、宗派は異なります。
静かな佇まいの寺院で、喧騒を離れた落ち着いた時間を過ごすことができるスポットです。
西本願寺の荘厳さとはまた異なる、繊細で静謐な雰囲気を楽しむことができるでしょう。
金閣寺周辺でのお食事は錦鶴へ

お食事処錦鶴は、京都金閣寺から徒歩3分のところにあり、四季折々の京野菜や湯葉、湯豆腐といった京都の特産品を使用した料理を提供しております。
特に、直径30cmの大きなお椀に盛り付けられた「金閣弁当」は当店の名物で、これまで多くの方に愛されてきました。
錦鶴は、修学旅行でご利用いただける弁当から、お祝いや法要などの特別な機会にも対応可能な豪華な御膳まで、幅広いメニューを取り揃えています。
京都の食文化を体験したい方、大切な人とのお食事の場として、また日常的な和食を楽しみたい方は、ぜひ錦鶴をご利用ください。
質の高い料理と心のこもったサービスで、お客様の食事時間と京都旅行の思い出を豊かにするお手伝いをさせていただ蹴ますと幸いです。
西本願寺についてよくある質問
西本願寺と東本願寺の違いは何ですか?
西本願寺と東本願寺は同じ浄土真宗の寺院ですが、宗派が異なります。
西本願寺は浄土真宗本願寺派の総本山で、東本願寺は浄土真宗大谷派の総本山です。
両寺は1602年の教団分裂によって分かれました。
建築様式も異なり、西本願寺は桃山文化の影響を強く受けた豪華な装飾が特徴で、特に書院や飛雲閣に見られます。
また西本願寺は東本願寺より先に世界遺産に登録されています。
西本願寺では写真撮影は可能ですか?
西本願寺では境内の外観は基本的に写真撮影が可能です。
ただし、本堂や御影堂の内部、特別公開時の書院・飛雲閣内部などは撮影禁止となっている場所があります。
撮影可能かどうかは各エリアに設置されている案内表示を確認するか、寺務所のスタッフにお尋ねください。
また、三脚の使用や商業目的の撮影は事前許可が必要です。
参拝者の迷惑にならないよう配慮しながら撮影を楽しみましょう。
西本願寺で行われる主な年中行事はいつですか?
西本願寺では年間を通じて様々な法要や行事が行われています。
特に重要なものは1月16日の「御正忌報恩講」で、宗祖親鸞聖人の命日を偲ぶ最も厳かな法要です。
8月9日から10日にかけての「お盆会」も多くの参拝者で賑わいます。
そのほか、4月には「春の法要」、秋には特別拝観が行われ、大銀杏の黄葉の時期(11月中旬~12月上旬)には多くの観光客が訪れます。
詳細な日程は公式サイトで確認することをおすすめします。
西本願寺周辺で食事をするのにおすすめの場所はありますか?
西本願寺周辺には京都らしい食事を楽しめる飲食店が多くあります。
駅前周辺には老舗の京料理店やラーメン店、カフェなどが充実しています。
特に七条通沿いには手頃な価格の和食店があり、昼食におすすめです。
また、徒歩10分ほどで四条烏丸エリアに行けば、さらに選択肢が広がります。
参拝後に京都の食文化を楽しむのも西本願寺観光の魅力のひとつです。
混雑を避けるなら、観光シーズンは事前予約をされることをおすすめします。
まとめ
西本願寺は400年以上の歴史を持つ浄土真宗本願寺派の総本山であり、1994年に世界遺産に登録された京都を代表する寺院です。
国宝の飛雲閣や書院、大きな本堂と御影堂、樹齢400年の大銀杏など見どころが豊富で、四季折々の美しさを楽しめます。
参拝は基本的に無料で、特別公開時には有料で書院や飛雲閣内部も見学できます。
京都駅から徒歩圏内という好立地で、周辺には東本願寺や東寺などの歴史的建造物も点在しています。
京都観光の際は、ぜひ西本願寺を訪れて、伝統と信仰が息づく静謐な空間で心の安らぎを感じてみてください。