北野天満宮ってどんなところ?歴史・拝観料・アクセスについて徹底解説
全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社として、学問の神様を祀る北野天満宮。
豊臣秀頼が造営した国宝の御本殿は、桃山時代の豪華絢爛な建築様式を今に伝えています。
境内には菅原道真公が愛した約1,500本もの梅が植えられ、2月から3月にかけては紅白の花が咲き誇ります。
秋には約350本の紅葉が境内を彩り、四季折々の美しい景色を楽しめる京都有数の観光名所です。
毎月25日の縁日には約1,000軒の露店が立ち並び、多くの参拝客で賑わいます。
受験シーズンには全国から合格祈願の学生が訪れ、古くから親しまれている神社です。
本記事では、そんな北野天満宮について詳しく見ていきましょう。
北野天満宮ってどんなところ?
京都市上京区に位置する北野天満宮は、全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社です。
学問の神様として知られる菅原道真公を祀り、多くの受験生が合格祈願に訪れる神社です。
境内には約50種1,500本もの梅が植えられ、京都屈指の梅の名所として知られています。
また、約350本の紅葉を有する「もみじ苑」があり、四季折々の美しい景色を楽むことができ、豊臣秀頼が造営した国宝の御本殿は、神社建築では珍しい八棟造りが特徴です。
境内には十数体の「なで牛」が祀られており、頭を撫でると願いが叶うと伝えられています。
毎月25日には約1,000軒の露店が立ち並ぶ天神市が開かれ、多くの参拝客で賑わいます。
北野天満宮の歴史
北野天満宮は、全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社として、1000年以上の歴史を刻んできました。
本章では、北野天満宮の歴史について紐解いていきましょう。
創建と菅原道真公の御霊
天慶5年(942年)、右京七条の巫女・多治比文子に菅原道真からの御神託があり、天暦元年(947年)に北野の地に社殿が造営されました。
これは道真の死後、京都で続いた災いを鎮めるためでした。
道真は無実の罪で太宰府へ左遷され、その地で生涯を閉じましたが、その後、道真を追放した人々が次々と亡くなり、清涼殿への落雷など多くの災いが起こったためです。
御霊信仰の高まりとともに、朝廷は道真の怒りを鎮めるため、位階を復活させ、北野の地に社殿を建立することを決めました。
朝廷からの崇敬
永延元年(987年)、一條天皇より「北野天満大自在天神」の御神号を賜り、道真は「天神さま」として祀られるようになりました。
その後、寛弘元年(1004年)には一條天皇の行幸があり、代々皇室の崇敬を受ける神社として発展。
特に戦国時代には国を護る神として、藤原氏や足利将軍家からも厚い信仰を集めました。
室町時代には「北野社」として知られ、天皇家や公家、武家などの有力者から寄進を受け、社殿の造営や修理が行われたのです。
また、北野天満宮の梅は、道真公が生前愛した花として知られ、梅の名所として多くの人々が訪れるようになりました。
学問の神様としての発展
江戸時代に入ると、各地の寺子屋に道真公の御神影が掲げられ、学業成就や武芸上達の祈願が行われるようになりました。
道真が幼少の頃から学問に励み、優れた才能を持っていたことから、次第に「学問の神様」「芸能の神様」として広く知られるようになりました。
現在の御本殿は、慶長12年(1607年)に豊臣秀頼が造営した国宝建造物で、桃山時代の建築様式を今に伝えています。
八棟造りと呼ばれる独特の屋根構造を持ち、極彩色の装飾や豪華な彫刻が施されています。
明治時代以降も変わらぬ信仰を集め、現在では受験生の合格祈願や芸能上達の祈願で賑わい、毎月25日の天神市には全国から多くの参拝客が訪れている観光名所です。
北野天満宮の見どころ
全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社である北野天満宮には、桃山時代の豪華絢爛な建造物から四季折々の自然まで、様々な見どころがあります。
特に以下の3つは、訪れた際に必ず立ち寄りたいスポットです。
- 国宝・御本殿の荘厳な姿
- 神秘的な三光門と梅苑
- なで牛と大黒天の燈籠
①国宝・御本殿の荘厳な姿
豊臣秀頼によって1607年に造営された御本殿は、桃山時代の建築様式を今に伝える国宝建造物です。
御殿と拝殿が石畳の廊下でつながり、脇殿と楽の間を備えた「八棟造」という特殊な構造を持ちます。
黄金に輝く装飾や鮮やかな彫刻からは、豪華なものを好んだ豊臣家らしさが感じられ、特に秀吉が武運長久を願って彫り込ませた3つのカボチャは必見です。
拝殿の欄間には、境内唯一の立ち姿の牛が彫られており、天神さまの七不思議の一つとして知られています。
②神秘的な三光門と梅苑
御本殿前に建つ三光門は、日・月・星を表す三光が由来ですが、不思議なことに星の彫刻だけが存在しません。
これは、かつて天皇が大極殿から北野を望んだとき、門の上に北極星が輝いていたためという伝説が残されています。
また、境内には菅原道真公ゆかりの約50種1,500本の梅が植えられ、2月から3月にかけては紅白の花が咲き誇ります。
③なで牛と大黒天の燈籠
境内には十数体の牛の像が祀られており、「なで牛」として親しまれています。
頭を撫でると学業成就のご利益があるとされ、特に牛社の「一願成就のお牛さん」は古くから信仰を集めています。
また、三光門近くの石燈籠には大黒天の像が刻まれており、その口に小石を乗せて落ちなければ、財布に入れて祈ることでお金に困らないという言い伝えがあります。
北野天満宮のおすすめ観光シーズンは?
北野天満宮は四季折々の美しさを楽しめる神社です。
特に2月上旬から3月下旬は約1,500本の梅が見頃を迎え、白梅、紅梅、一重、八重など様々な梅が咲き誇ります。
2月25日には梅花祭と野点大茶湯が開催され、多くの参拝客で賑わいます。
秋は紅葉の名所として知られ、約350本の紅葉が色づく「もみじ苑」が見事です。
11月中旬から12月上旬には夜間ライトアップも実施され、幻想的な景色を楽しめます。
また、毎月25日には約1,000軒の露店が立ち並ぶ「天神市」が開催され、境内は多くの参拝者で賑わいます。
受験シーズンには全国から合格祈願の学生が訪れ、年間を通じて多くの参拝客が訪れます。
北野天満宮のアクセス
北野天満宮は京都市上京区に位置し、複数の交通手段でアクセスできます。
観光客の多くは京都駅や金閣寺から訪れるため、それぞれの行き方を詳しく解説します。
京都駅からのアクセス
京都駅からは市バス50系統が最も便利な交通手段です。
バス停「北野天満宮前」で下車し、徒歩1分で到着します。所要時間は約35分で、バス料金は230円です。
また、電車を利用する場合は、地下鉄烏丸線で京都駅から今出川駅まで乗車し、烏丸今出川バス停から市バス203系統に乗り換えます。
所要時間は約30分で、料金は490円です。
タクシーを利用する場合は、約20分で到着し、料金は2,500円から3,500円程度です。
アクセス方法 | バス、電車、タクシー |
所要時間 | バス:35分 電車:30分 タクシー:20分 |
料金 | バス:230円 電車:490円 タクシー:約2,500〜3,500円 |
金閣寺からのアクセス
金閣寺から北野天満宮へは、市バス59系統に乗車し「北野天満宮前」で下車するのが便利です。
所要時間は約15分で、バス料金は230円です。
徒歩の場合は約25分で到着します。
金閣寺から北野天満宮までの道のりには龍安寺など他の名所も点在しているため、散策しながら巡るのもおすすめです。
特に秋の紅葉シーズンは、寺院を巡りながら京都の風情を楽しむことができます。
アクセス方法 | バス、徒歩 |
所要時間 | バス:15分 徒歩:25分 |
料金 | バス:230円 徒歩:0円 |
北野天満宮の拝観料・参観時間
北野天満宮の基本情報を以下の表にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
参拝時間 | 4月~9月:5:00~18:00 10月~3月:5:30~17:30 |
社務所・授与所 | 9:00~17:00 |
参拝料 | 境内:無料 |
特別拝観 | 梅苑(2月上旬~3月下旬):大人1,200円、小学生600円 もみじ苑(10月下旬~12月上旬):大人1,200円、小学生600円 ※いずれも茶菓子付き |
休日 | 年中無休 |
ライトアップ | 毎月25日:日没~21:00 紅葉期:日没~20:00 |
駐車場 | 有(※毎月25日は利用不可) |
北野天満宮のおすすめ周辺スポット
北野天満宮の周辺には、歴史ある見どころが点在しています。
特に以下の2つのスポットがおすすめです。
大将軍八神社
京都の西の守護神として桓武天皇の時代に建立された神社です。
陰陽道の星神大将軍を祀り、方除けや厄除けのご利益があります。
本殿前には陰陽道の星神天に由来した「星の石柱」があり、境内の方徳殿には重要文化財の大将軍神像80体が収蔵されています。
5月と11月の年2回、一般公開が行われ、星座の柄が入った青い御朱印帳は人気があります。
また、境内には樹齢400年を超える楠木があり、パワースポットとして知られています。
方位除けの神様として有名なため、引っ越しや開業の際の参拝も多く、方位盤や方位除けのお守りも人気です。
源光庵
「悟りの窓」と「迷いの窓」で知られる臨済宗妙心寺派の禅寺です。
本堂には丸い「悟りの窓」と四角い「迷いの窓」があり、それぞれに禅の教えが込められています。
丸窓は完全な悟りを、四角窓は人生の束縛を表現しているといわれています。
紅葉の時期には窓から美しい紅葉が見られることで有名で、新緑の季節も青々とした緑が窓から見られ、四季折々の表情を楽しむことができるでしょう。
境内には茶室「含翠庵」があり、かつて利休の弟子・山上宗二が住んでいたことでも知られています。
また、方丈前の石庭は、枯山水の美しさを感じられる静寂な空間となっています。
金閣寺周辺でのお食事は錦鶴へ
お食事処錦鶴は、京都金閣寺から徒歩3分のところにあり、四季折々の京野菜や湯葉、湯豆腐といった京都の特産品を使用した料理を提供しております。
特に、直径30cmの大きなお椀に盛り付けられた「金閣弁当」は当店の名物で、これまで多くの方に愛されてきました。
錦鶴は、修学旅行でご利用いただける弁当から、お祝いや法要などの特別な機会にも対応可能な豪華な御膳まで、幅広いメニューを取り揃えています。
京都の食文化を体験したい方、大切な人とのお食事の場として、また日常的な和食を楽しみたい方は、ぜひ錦鶴をご利用ください。
質の高い料理と心のこもったサービスで、お客様の食事時間と京都旅行の思い出を豊かにするお手伝いをさせていただ蹴ますと幸いです。
北野天満宮についてよくある質問
北野天満宮の梅はいつが見頃ですか?
例年2月上旬から3月下旬が開花シーズンで、見頃は2月下旬から3月中旬です。
境内には菅原道真公ゆかりの約50種1,500本の梅が植えられており、白梅、紅梅、一重、八重など様々な種類の梅を楽しむことができます。
特に2月25日には梅花祭と野点大茶湯が開催され、多くの参拝客で賑わいます。
毎月25日の天神市とは何ですか?
菅原道真公の誕生日(6月25日)と命日(2月25日)にちなんで、毎月25日に開催される縁日です。
早朝6時から日没まで約1,000軒の露店が境内に並び、骨董品や古着などが販売されます。
日没後は350の石灯籠と250の釣灯篭がライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しめます。
なで牛とは何ですか?
境内には十数体の牛の像が祀られており、「なで牛」として親しまれています。
牛は神の使いとされ、頭を撫でると学業成就のご利益があるとされているのです。
特に牛社の「一願成就のお牛さん」は古くから信仰を集めています。
紅葉の見頃はいつですか?
10月下旬から12月上旬が紅葉の見頃です。
特に「もみじ苑」には約350本の紅葉があり、紙屋川にかかる朱塗りの太鼓橋「鶯橋」からの眺めは絶景です。
期間中は夜間ライトアップも実施され、幻想的な景色を楽しめます。
まとめ
全国約1万2000社の天満宮・天神社の総本社である北野天満宮は、学問の神様として知られる菅原道真公を祀る神社です。
国宝の御本殿は豊臣秀頼が造営した桃山建築の傑作で、境内には約1,500本の梅と約350本の紅葉が植えられています。
毎月25日の天神市や、2月の梅花祭、秋のもみじ苑など、四季折々の行事で賑わいます。
また、なで牛や三光門など、七不思議と呼ばれる見どころも多く、受験シーズンには全国から多くの参拝客が訪れる人気の神社です。
ぜひ京都を訪れた際は立ち寄ってみてください。