上賀茂神社ってどんなところ?歴史・見どころ・アクセスについて徹底解説
京都最古の神社の一つである上賀茂神社は、雷の神様として知られる賀茂別雷大神を祀る神社です。
本殿と権殿の2棟の国宝をはじめ、41棟もの重要文化財を有し、境内全域が世界文化遺産に登録されています。
広大な芝生が広がる参道には、四季折々の美しい景色が広がり、特に春には桜が咲き誇る京都有数の観光名所です。
また、毎年5月15日には京都三大祭の一つ「葵祭」が行われ、古式ゆかしい祭礼の様子を今に伝えています。
厄除け、八方除け、必勝の神として、また電気産業の守護神として全国から信仰を集める神社で、1000年以上の歴史と共に人々の祈りが続いています。
本記事では、そんな上賀茂神社について、歴史や見どころを深ぼっていきましょう。
上賀茂神社ってどんなところ?
上賀茂神社は、正式名称を賀茂別雷神社といい、京都最古の神社の一つとして知られています。
雷神である賀茂別雷大神を御祭神として祀り、古来より厄除け・災難除け・必勝の神として信仰を集めてきました。
境内全域が世界文化遺産に登録されており、本殿と権殿の2棟の国宝をはじめ、41棟もの重要文化財を有しています。
広大な境内には豊かな自然が広がり、境内そのものがパワースポットとして親しまれています。
毎年5月15日には京都三大祭の一つである「葵祭」が行われ、約500名が平安装束姿で参列する古式ゆかしい祭礼が今に伝えられています。
上賀茂神社の歴史
上賀茂神社は、京都最古の神社の一つとして、1000年以上の歴史を刻んできました。
本章では、そんな上賀茂神社の歴史について紐解いていきましょう。
創建と由来
上賀茂神社の起源は古く、賀茂別雷大神が神山(こうやま)に降臨されたことに始まります。
伝承によると、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)の娘・玉依姫が丹塗矢に導かれて賀茂別雷大神を生んだとされています。
7世紀末には既に有力な神社となっており、天武天皇の時代(678年)に現在の社殿の基が造営されました。
元々は下鴨神社と一つの神社でしたが、奈良時代に分立し、それぞれが独自の発展を遂げていきました。
平安時代の繁栄
平安時代以降、国家鎮護の神社として朝廷の崇敬を集めました。
特に桓武天皇が平安遷都の年(794年)に初めて行幸され、大同2年(807年)には朝廷から最高位である正一位の神階を受けました。
11世紀初頭までには現在に近い姿に整えられ、皇室からの厚い信仰を集めました。
また、葵祭の起源とされる賀茂祭も平安時代に始まり、朝廷の重要な祭礼として定着していきました。
近世以降の発展
17世紀初頭に一時衰退しましたが、1628年に徳川家光の援助により大規模な再興が行われ、平安時代の姿が再現されました。
その後、17世紀から19世紀にかけて複数回の本殿造替が行われ、現在の国宝である本殿と権殿は1863年に再建されたものです。
足利義満、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康など、武将たちからも崇敬を集め、明治維新後は官幣大社に列せられ、現在は世界文化遺産としても高い評価を受けています。
上賀茂神社の見どころ
上賀茂神社には、歴史ある見どころが点在しています。
特に以下の3つは、訪れた際に必ず立ち寄りたいスポットです。
- 本殿と楼門
- ならの小川
- 神馬舎
①本殿と楼門
本殿は神社建築の「流造」の典型として国宝に指定されています。
社殿の壁には狩野派によって描かれた「影狛(かげこま)」と呼ばれる狛犬の絵があり、江戸時代の貴重な絵画として注目を集めています。
また、本殿・拝殿前に建つ楼門は重要文化財に指定され、真っ赤に塗装された外観が非常に美しく、上賀茂神社を象徴する建造物です。
特に本殿は、賀茂造と呼ばれる独特の建築様式を持ち、古来より皇室の祭祀が行われてきた神聖な場所です。
②ならの小川
境内を流れる趣のある小川で、川辺には木々が生い茂り、美しい景観を作り出しています。
特に秋の季節は見事で、紅葉がトンネルのように川を覆い、絶景スポットとして人気を集めています。
散策路として整備されており、四季折々の自然を楽しみながら参拝することができるでしょう。
また、この小川は古くから和歌にも詠まれ、平安時代から続く風情ある景色を今に伝えています。
夏には涼やかな水音を楽しむこともでき、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
③神馬舎
神に仕える馬「神馬(しんめ)」が参拝者を迎えてくれる特別な場所です。
日曜祝日と大きな祭りの日の9時半から15時に出社し、参拝者はニンジンをあげるなど実際に触れ合うことができます。
また、ここでしか手に入らない特別なお守りやおみくじも用意されており、神馬との縁結びを感じることができるでしょう。
神馬は古来より神様の乗り物として大切にされており、葵祭でも重要な役割を果たしています。
神馬舎では、神馬にまつわる歴史や文化についても学ぶことができます。
上賀茂神社のおすすめ観光シーズンは?
上賀茂神社は四季折々の美しさを楽しめますが、特に春と秋がおすすめの時期です。
春は桜の名所として知られ、3月下旬から4月下旬頃にかけて様々な種類の桜が咲き誇ります。
特に「斎王桜」は春の風物詩として人気です。
また、5月15日には京都三大祭の一つである「葵祭」が開催され、平安装束姿の行列を見ることができます。
秋は紅葉の名所として多くの観光客が訪れ、11月上旬から色づき始め、11月下旬から12月上旬が見頃となります。
特にならの小川周辺では、モミジが真っ赤に色づき、トンネルのような絶景を楽しむことができるでしょう。
混雑を避けるなら、平日の早朝6時から8時頃の参拝がおすすめです。
上賀茂神社のアクセス
上賀茂神社は京都市北区に位置し、複数の交通手段でアクセスできます。
観光客の多くは京都駅や金閣寺から訪れるため、それぞれの行き方を詳しく解説します。
京都駅からのアクセス
最も一般的な方法は市バスの利用です。
京都駅前バスターミナルから4系統「上賀茂神社行き」に乗車し、終点「上賀茂神社前」で下車すると、すぐに到着します。
所要時間は約55分、料金は230円です。
また、9系統「西賀茂車庫行き」を利用する場合は「上賀茂御薗橋」で下車し、徒歩5分です。
より早く到着したい場合は、地下鉄烏丸線で北大路駅まで行き(約13分)、そこからバスに乗り換える方法もあります。
金閣寺からのアクセス
金閣寺から上賀茂神社へは、市バス46系統が便利です。
「上賀茂神社前」で下車するとすぐに到着します。
また、タクシーを利用する場合は約15分で到着します。
徒歩の場合は約30分かかりますが、京都の街並みを楽しみながら移動することができるでしょう。
特に桜の季節は、散策しながら季節の風情を楽しむこともできます。
上賀茂神社の拝観料・参観時間
上賀茂神社の基本情報を以下の表にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
参拝時間 | 境内:5:30~17:00 楼門・授与所:8:00~16:45 |
拝観料 | 境内:無料 本殿特別参拝:500円 |
御祈祷 | 受付時間:9:00~16:00(予約不要) |
御朱印 | 受付時間:9:00~17:00 料金:300円 |
駐車場 | 170台 30分無料、以降30分100円 |
電話番号 | 075-781-0011(8:30~17:00) |
上賀茂神社のおすすめ周辺スポット
上賀茂神社の周辺には、歴史ある見どころが点在しています。
特に以下の3つのスポットがおすすめです。
①上賀茂伝統的建造物群保存地区
上賀茂神社から徒歩約7分の場所に位置する歴史的な町並みです。
神社に仕える神官の住居や農家が混在するまちとして発展し、「上賀茂郷界わい景観整備地区」に指定されています。
石垣と土塀が続く落ち着いた街並みの中を、明神川が流れており、川の水を邸内に引き入れた独特の造りが特徴です。
この地で古くから栽培されているすぐきを使った漬物や「やきもち」といった門前菓子も楽しめます。
②大田神社
上賀茂神社から徒歩約10分の場所にある境外摂社です。
古くは恩多社と呼ばれ、寿命長久・災除・芸能上達や縁結びのご利益があるとされています。
特に5月上旬から中旬にかけては、国の天然記念物に指定されているカキツバタの野生群落を観賞することができます。
また、境内には樹齢400年を超える大楠があり、パワースポットとしても人気です。
毎年5月5日には「大田まつり」が開催され、地域の伝統行事として親しまれています。
③京都府立植物園
上賀茂神社から約1.5キロの場所にある、日本最古の公立総合植物園です。
1924年に開園し、約12ヘクタールの広大な敷地内には約12,000種の植物が植えられています。
温室には熱帯・亜熱帯の珍しい植物が展示され、四季折々の花々を楽しむことができます。
特に春の桜、初夏のバラ園、秋の紅葉が見事で、年間を通じて市民の憩いのスポットです。
また、園内には日本庭園や観覧温室、植物園会館なども整備されており、植物学習の場としても活用されています。
金閣寺周辺でのお食事は錦鶴へ
お食事処錦鶴は、京都金閣寺から徒歩3分のところにあり、四季折々の京野菜や湯葉、湯豆腐といった京都の特産品を使用した料理を提供しております。
特に、直径30cmの大きなお椀に盛り付けられた「金閣弁当」は当店の名物で、これまで多くの方に愛されてきました。
錦鶴は、修学旅行でご利用いただける弁当から、お祝いや法要などの特別な機会にも対応可能な豪華な御膳まで、幅広いメニューを取り揃えています。
京都の食文化を体験したい方、大切な人とのお食事の場として、また日常的な和食を楽しみたい方は、ぜひ錦鶴をご利用ください。
質の高い料理と心のこもったサービスで、お客様の食事時間と京都旅行の思い出を豊かにするお手伝いをさせていただ蹴ますと幸いです。
上賀茂神社についてよくある質問
上賀茂神社の正式名称は何ですか?
正式名称は「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」です。
御祭神は賀茂別雷大神で、「雷を別けるほどに強い力を持つ神」という意味があります。
地元では親しみを込めて「上賀茂さん」と呼ばれています。
古来より厄除け・災難除け・必勝の神として信仰を集め、特に電気産業の守護神としても知られています。
世界遺産に登録されている建造物は何ですか?
境内全域が世界文化遺産「古都京都の文化財」の一つとして登録されています。
特に本殿と権殿の2棟は国宝に指定され、他にも41棟の重要文化財があります。
本殿と権殿は同形同大で東西に並び、「流造」と呼ばれる建築様式の典型として高い評価を受けています。
神馬舎ではどのような体験ができますか?
神馬舎では、神に仕える馬「神馬(しんめ)」と実際に触れ合うことができます。
日曜祝日と大きな祭りの日の9時半から15時に出社し、参拝者はニンジンをあげることができます。
また、神馬舎でしか手に入らない特別なお守りやおみくじも用意されています。
まとめ
京都最古の神社の一つである上賀茂神社は、正式名称を賀茂別雷神社といい、雷神である賀茂別雷大神を御祭神として祀っています。
本殿と権殿の2棟の国宝をはじめ、41棟の重要文化財を有し、境内全域が世界文化遺産に登録されています。
厄除け、八方除け、必勝の神として古くから信仰を集め、特に電気産業の守護神としても知られています。
広大な境内で静寂な時間を過ごせる上賀茂神社に、ぜひ足を運んでみてください。