今宮神社ってどんなところ?歴史・拝観料・アクセスについて徹底解説
「病を退ける神様」として1000年以上の歴史を持つ今宮神社。
平安時代、都を襲った疫病を鎮めるため、994年に船岡山に祀られた神社は、人々の祈りとともに歩んできました。
境内には「阿呆賢さん」と呼ばれる不思議な神占石があり、撫でて軽く感じれば願いが叶うとされています。
また、徳川五代将軍・綱吉の母が信仰したことから「玉の輿神社」としても知られ、良縁開運のパワースポットとしても人気を集めています。
紫式部や藤原道長も訪れたであろうこの神社には、千年の昔から変わらない静寂な空気が漂い、訪れる人々の心を癒してくれます。
本記事では、そんな今宮神社について歴史や見どころなどを詳しく見ていきましょう。
今宮神社ってどんなところ?
京都市北区に位置する今宮神社は、994年に都を襲った疫病を鎮めるために創建された由緒ある神社です。
大己貴命、事代主命、奇稲田姫命を祀り、疫病退散のご利益で知られています。
境内には「阿呆賢さん」と呼ばれる神占石があり、手で撫でて持ち上げた際に軽く感じれば願いが叶うとされています。
また、徳川五代将軍・綱吉の生母である桂昌院が崇敬したことから「玉の輿神社」としても親しまれています。
参道には創業1000年の一文字屋と創業400年のかざり屋という2軒の老舗があり、名物の「あぶり餅」を提供。
毎年4月には京都三大奇祭の一つ「やすらい祭」が開催され、疫病退散を願う伝統行事として続いています。
今宮神社の歴史
今宮神社は、疫病退散の神として1000年以上の歴史を刻む由緒ある神社です。
本章では、そんな今宮神社の歴史について紐解いていきましょう。
創建以前から疫神を祀る地
平安京遷都以前から、この地には疫神であるスサノオを祀る社があったとされています。
平安京が都市として栄える一方で、人々は疫病や災厄に悩まされ、神泉苑や御霊社、祇園社など各地で御霊会が盛んに営まれていました。
正暦5年(994年)、都で大規模な疫病が流行した際、朝廷は神輿2基を造って疫神を船岡山に安置し、紫野御霊会を行いました。
今宮神社の創祀
長保3年(1001年)、再び疫病が流行したことから、朝廷は疫神を船岡山から現在地に遷し、新たに神殿を設けて「今宮社」と名付けました。
大己貴命、事代主命、奇稲田姫命の三柱の神が創祀され、以来、朝廷や民衆、武家からの崇敬を集め、弘安7年(1284年)には正一位の神階が与えられました。
戦乱と再興の歴史
室町時代の応仁の乱で社殿は焼失しましたが、明応5年(1496年)に室町幕府将軍・足利義澄によって再興されました。
その後も足利義晴による神輿の造替や、豊臣秀吉による御旅所の再興など、為政者からの庇護を受けています。
現在の社殿は明治35年(1902年)の再建によるものです。
今宮神社の見どころ
今宮神社には、由緒ある見どころが点在しています。
特に以下の3つは、訪れた際に必ず立ち寄りたいスポットです。
- 阿呆賢さん(神占石)
- 織姫神社
- 玉の輿にまつわるスポット
①阿呆賢さん(神占石)
本殿の左手にある「阿呆賢さん」は、病気平癒と願掛けのパワースポットとして知られています。
石を手のひらで3回軽く叩いて持ち上げ、次に願い事を込めながら3回なでてから再び持ち上げます。
2回目が軽く感じられれば願いが叶うとされているのです。
特に病気や怪我の早期回復を願う際は、石を撫でた手で体の悪い部分を撫でることでご利益があるとされています。
②織姫神社
境内西側に位置する末社で、織物の始祖である栲幡千千姫命を祀っています。
社殿の両側には織物を織る際に使用する杼(ひ)をかたどった献灯があり、西陣の織物関係業者から篤い信仰を集めています。
技芸の神様としても崇敬され、七夕伝説の織姫に機織を教えたとも伝えられています。
③玉の輿にまつわるスポット
徳川五代将軍・綱吉の生母である桂昌院が崇敬したことから「玉の輿神社」とも呼ばれています。
桂昌院は西陣の八百屋の娘から将軍の母となり、神社の復興にも尽力しました。
1694年に桂昌院が寄進した「お玉の井」が残されており、良縁祈願の参拝者が多く訪れています。
今宮神社のおすすめ観光シーズンは?
今宮神社は四季を通じて参拝できますが、特に春と秋がおすすめの時期です。
4月の第2日曜日には、京都三大奇祭の一つ「やすらい祭」が開催されます。
疫病退散を願う伝統行事として、約800名の行列が巡行する壮大な祭礼を見ることができます。
また、5月上旬には今宮祭が開催され、5日の神幸祭(御出祭)と12日の還幸祭では、剣鉾の列や八乙女の舞、神輿の舁き上げなど、平安時代から続く荘厳な祭礼を楽しむことができます。
初夏には境内の新緑が美しく、ゆっくりと参拝を楽しめるでしょう。
混雑を避けるなら、平日の午前中がおすすめです。
特に参道にある老舗の「あぶり餅」は、寒い季節に温かく頂くのがおすすめです。
今宮神社のアクセス
今宮神社は京都市北区に位置し、複数の交通手段でアクセスできます。
観光客の多くは京都駅や金閣寺から訪れるため、それぞれの行き方を詳しく解説します
京都駅からのアクセス
最も便利な方法は市バス206系統の利用です。
京都駅A3乗り場から「北大路バスターミナル行」に乗車し、「船岡山」バス停で下車、徒歩約7分で到着します。
所要時間は約50分、料金は230円です。
混雑を避けたい場合は、地下鉄烏丸線で北大路駅まで行き(13分)、そこからバスに乗り換える方法もあります。
この場合、待ち時間を含めて約40分で到着でき、料金は合計490円です。
アクセス方法 | バス、電車 |
所要時間 | バス:50分 電車:40分 |
料金 | バス:230円 タクシー:490円 |
金閣寺からのアクセス
金閣寺から今宮神社へは、市バス12・M1・204・205・206系統が利用できます。
「船岡山」バス停で下車し、北へ徒歩7分で到着します。
バスの所要時間は約11分、料金は230円です。
徒歩の場合は約14分で到着可能です。
特に桜の季節は、金閣寺から今宮神社までの道のりを散策しながら楽しむこともできます。
アクセス方法 | バス、徒歩 |
所要時間 | バス:20分 徒歩:14分 |
料金 | バス:230円 徒歩:0円 |
今宮神社の拝観料・参観時間
今宮神社の基本情報を以下の表にまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
参拝時間 | 境内:自由参拝 社務所:9:00~17:00 |
拝観料 | 無料 |
所要時間 | 30分~1時間程度 |
休日 | 年中無休 |
駐車場 | 有り(有料) 最初の1時間100円、以後30分毎に100円 |
電話番号 | 075-491-0082(受付9:00~17:00) |
バリアフリー | 車椅子一部可能(要介助、本社殿神前への参列は不可) |
今宮神社のおすすめ観光スポット
今宮神社の周辺には、歴史ある見どころが点在しています。
特に以下の3つのスポットがおすすめです。
大徳寺
今宮神社から徒歩8分の場所にある臨済宗の本山寺院です。
国宝の方丈や唐門、重要文化財の法堂など、見どころが数多くあります。特に方丈には狩野探幽による襖絵が残されており、禅宗寺院の典型的な伽藍配置を今に伝えています。
24の塔頭寺院が点在し、それぞれが貴重な文化財を有しています。
高桐院
今宮神社から徒歩6分の場所にある大徳寺の塔頭寺院です。
細川ガラシャの墓所があることで知られ、戦国時代の悲劇の姫として知られる彼女の最期を偲ぶことができます。
庭園は室町時代を代表する名園として知られ、特に秋の紅葉の時期は美しい景色を楽しむことができます。
龍翔寺
今宮神社から徒歩5分の場所にある寺院です。
静寂な雰囲気の中に、美しい庭園と歴史的な建造物が調和しています。
特に紅葉の季節は見事で、観光客が比較的少ないため、ゆっくりと秋の風情を楽しむことができます。
金閣寺周辺でのお食事は錦鶴へ
お食事処錦鶴は、京都金閣寺から徒歩3分のところにあり、四季折々の京野菜や湯葉、湯豆腐といった京都の特産品を使用した料理を提供しております。
特に、直径30cmの大きなお椀に盛り付けられた「金閣弁当」は当店の名物で、これまで多くの方に愛されてきました。
錦鶴は、修学旅行でご利用いただける弁当から、お祝いや法要などの特別な機会にも対応可能な豪華な御膳まで、幅広いメニューを取り揃えています。
京都の食文化を体験したい方、大切な人とのお食事の場として、また日常的な和食を楽しみたい方は、ぜひ錦鶴をご利用ください。
質の高い料理と心のこもったサービスで、お客様の食事時間と京都旅行の思い出を豊かにするお手伝いをさせていただ蹴ますと幸いです。
今宮神社についてよくある質問
今宮神社はどんなご利益がある神社ですか?
疫病退散のご利益で特に知られ、994年の創建以来、病気平癒の神様として信仰を集めています。
また、徳川綱吉の生母・桂昌院が崇敬したことから「玉の輿神社」としても知られ、良縁開運のご利益もあります。
「阿呆賢さん」とは何ですか?
境内にある神占石で、手のひらで3回叩いて持ち上げ、次に願いを込めて3回撫でて再び持ち上げます。
2回目が軽く感じられれば願いが叶うとされています。
特に病気平癒の願掛けに効果があるとされています。
名物の「あぶり餅」とは何ですか?
きな粉をまぶした小さなお餅を竹串に刺して炭火であぶり、白味噌の甘だれをかけた餅菓子です。
竹串には神社に奉納された斎串を使用し、病気平癒や厄除けの御利益があるとされています。
まとめ
994年に疫病退散を祈願して創建された今宮神社は、大己貴命、事代主命、奇稲田姫命を主祭神として祀る由緒ある神社です。
境内には「阿呆賢さん」と呼ばれる神占石があり、願い事が叶うとされています。
徳川五代将軍・綱吉の生母が崇敬したことから「玉の輿神社」としても知られ、良縁開運のご利益があります。
4月第2日曜日には京都三大奇祭の一つ「やすらい祭」が開催されます。
静寂な雰囲気の中で、千年の歴史と伝統を感じられる今宮神社に、ぜひ足を運んでみてください。